『明日の子供たち』

 まずはブログ更新が滞ってしまったことをお詫び申し上げます。

 暑さもだんだんと影を潜めるにつれて、朝夕の空気は冷たさを増してきました。今年も夏は駆け足で過ぎていき、年度の後半の入り口、秋の気配を感じます。


 さて、昨年も私は同時期に“やり残しの宿題を…”との内容で本ブログにて書籍の紹介をしました。

 読書の秋も間近ということで、本年も書籍紹介をいたします。

 『明日の子供たち』 有川浩/著 幻冬舎 2014年8月8日発売

 本作品は『図書館戦争』シリーズや『三匹のおっさん』など人気の代表作が多数ある有川浩さんの書き下ろし小説である。


 舞台はもちろん児童養護施設、退所を間近に控えた高校生、新人・中堅・ベテラン等各階層の職員らの有り様が“忠実なドキュメンタリー”の如く描かれています。
 長編ゆえにまとまった時間がないと読破できないかと心配しましたが… 早く続きを読みたくて合間を見つけては読み進め、あっという間に読み終えることができました。それは、私が長年児童養護施設の現場に身を置いていることも起因しているでしょう。その私が“忠実なドキュメンタリー”と感じるのですから、児童養護施設を詳しく知らない読者の方々に、正確に且つ詳細に施設や子供たちの現状を理解していただくことができると確信しています。


 実はその部分に『明日の子供たち』出版のきっかけがあったと拝察できます。有川浩さんにきっかけを与えたこととは…それは是非に本を読んで明らかにして下さい。

 ちなみに私は登場人物の“猪俣”職員について、「えぇっ、私って取材受けたっけ…?」と錯覚するくらい同じ体験を持ち、同様の考え方、感覚でした。

秋の夜長、『明日の子供たち』是非手にとってみてください。

  
HP係 chief